犬と暮らし始めた。
幼い頃から、我が家にはずっと猫がいた。
母の実家が、ずっと猫を飼っていたから、猫がいることが普通だった。
犬は、正直言ってあまり好きじゃなかった。
嫌いではないけど、好きでもない。
ぬいぐるみみたいに可愛いワンコを見れば、可愛いと思うけれども、
それ以外の犬を見ても振り返ることも無かった。
ある日、犬を飼うことに決めた。
結婚5周年記念に宿まった箱根の高級旅館にて。
鉄板焼きにシャンパンでご機嫌になった私が突然
「犬を飼おう。」と言ったのだった。
実は、私は祖母と同居している。
一人暮らしの祖母と一緒に暮らしたいと言うわたしの言葉に、
旦那は即座に快諾してくれた。
そして、祖母はとにかく犬が好きだった。
祖父が生きていた頃、ミニチュアシュナウザーを飼っていた。
祖父も祖母も、それはそれは可愛がっていた。
そして、数年が経ち、祖父が他界した・・・・・。
残された祖母は、犬だけを支えに生きていた。
そして、数年が経ち、犬が他界した・・・。
ひとりになった祖母は、「もう犬は飼わない」「わたしも早くあの世へ行きたい」が口癖となった。
そして、わたしたち夫婦は、祖母と一緒に暮らすことにした。
それから、2年が経ち、「犬がいたらいいわねぇ」と祖母が言うようになったのだった。
旦那も、子供の頃に犬とずっと暮らしていたので犬が大好き。
わたしはだけが犬を少し苦手だと思っていて、
犬のいる生活なんて考えられなかった。
それが、突然、強い意思で『犬を飼おう』と思ったのだった。
そして、翌日に都内のペットショップを数軒回って、
運命の出会いをしたのだった。
あなたとね。